動脈硬化
動脈硬化というのは、血管が固くなって弾性力、柔軟性が失われた状態です。コレステロールや中性脂肪をもとにしてできるプラーク(脂分)が血管内腔に沈着したり、長期間の負担による血管の硬化で血管が細くなったり詰まったりする状態です。
原因
動脈硬化の原因は主に、加齢と生活習慣病です。
高血圧・糖尿病・脂質異常症(高脂血症)といった生活習慣病は血管に大きく負担をかけて血管内部を傷つけます。喫煙も血管を傷つけることでどんどん動脈硬化が進行してしまいます。
ライフスタイルの変化に伴い、生活習慣病や肥満、メタボリックシンドロームは近年増加傾向にあります。最近の研究では、高血圧、糖尿病、脂質異常症がなくても、肥満やメタボリックシンドロームと診断された方は、動脈硬化がより増悪することがわかってきています。
また睡眠時無呼吸症候群も夜間の低酸素を引き起こし動脈硬化を増悪させます。
早めに見つけましょう
動脈硬化のこわいところは、自覚症状がみられないことです。
症状はなくても、血管は着実に傷ついてダメージは積み重なっています。その血菅が関係している臓器自体にもダメージは生じているのです。人間の体は多少傷ついても自覚症状は生じません。
動脈硬化を放っておくと・・・
動脈硬化をそのまま放っておくと、動脈硬化が起きる場所によって、以下のようなさまざまな病気の危険性が高まります。たいていが重症な疾患であり、生命のリスクを生じる可能性が高いです。
動脈硬化は症状がないため、発見が遅れてしまいがちです。
しかしながら、動脈硬化のもとになる生活習慣病は簡単な検査で判明するものばかりです。
血液検査を行えば糖尿病や脂質異常症は判明しますし、体重を測定するだけで肥満かどうかもわかります。一般的な健康診断を受けることで血圧も含めリスクを判断する事ができますので、たとえ症状がなくても健康診断を受診してご自身の体の状態を把握する事は重要です。
動脈硬化は予防が最も大切ですが、現状の動脈硬化の度合いを把握する事も重要になります。ご自身の体の状態を把握するうえでも大切な検査になりますが、クリニックを受診いただければ、すぐに検査を行うことができます。健康診断で引っかかってしまった場合や、生活習慣病をお持ちで不安を抱えている方は、受診をお勧めします。
生活習慣の乱れ、喫煙、飲酒、偏った食生活や運動不足など、すこしでも心配な方は一度検査を受けてみましょう。体に症状が出たり、大きな病気になる前に動脈硬化をみつけ、生活習慣の改善から健康を維持していきましょう。