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生活習慣病

実はとっても怖い生活習慣病

生活習慣病は1960年代ごろから提唱された概念になります。以前は、脳卒中、心臓病、がんなどの死亡率が高く、40~60歳くらいの年齢に多い疾患を成人病としていました。成人病は加齢に伴う疾患で、ある程度はしょうがないものと考えられていましたが、疫学調査を行うことで、これらの疾患の発症には日々の生活習慣が強く関与していることが判明しました。つまり、生活習慣を改善することにより成人病の発症や進行を防ぐことができることが判明したため、生活習慣病という疾患を提唱し予防に努めるようになったのです。

生活習慣病に含まれる疾患としては糖尿病肥満症高血圧症脂質異常症、がんなどです。近年は高齢化に伴い、上記疾患を罹患している高齢者も増えていますが、生活習慣の変化による影響で若年世代の患者の方が増えています。これらの疾患は日々の生活習慣の慢性的な放置によって引き起こされます、疾病との関係が明らかになっている生活習慣には食習慣、運動習慣、喫煙、飲酒があげられます。

過食、運動不足による肥満は、糖尿病や脂質異常症、高血圧症を引き起こし、全身の血管に負担がかかることで動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞脳梗塞の原因になります。
喫煙も動脈硬化を進行され、肺気腫や癌のリスクになります。多量の飲酒は肝硬変を含む肝疾患や依存症を併発します。

これらの疾患の最大の特徴として、「症状がない」ことがあげられます。症状がないので、健康診断を受診しないとなかなか気づけないものであり、たとえ健康診断で指摘されても、症状がないことを理由についつい放置してしまいがちです。
しかしながら、いったん心筋梗塞や脳梗塞などを起こしてしまうと、長期の入院が必要となり、命にかかわる状態となる可能性もあります。たとえ退院できたとしても、重い障害を抱えたままの生活になり、元の日常生活に戻れないこともしばしばです。

また、自身の生活の質(QOL)を悪くするだけでなく、医療費の増加など社会的な問題にもなります。厚生労働省も「健康日本21」という目標を掲げ、生活習慣病の予防に積極的に取り組んでいます。

体調に変化が生じた場合はもちろんですが、自覚症状がなくても健康診断で異常を指摘された場合、将来の大病を予防する目的で治療を開始したほうが良い場合があります。
症状がないのに薬を内服することに抵抗を感じる方も多いと思います。もちろん、薬剤による治療をおこなわなくても、食事や運動などの生活習慣を改善されるだけで状態が改善する場合も多いです。
患者さんにあった内容、スケジュールで治療を行うことが非常に重要ですので、少しでも不安や気になることがあれば、ご相談にいらしてください。

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