肺炎
肺炎は、肺に細菌やウイルスなどが入り込み炎症を起こす病気です。子供や若年の成人でも発症する一般的な疾患であり、日本人の死因の第5位となっていますが、死亡患者のほとんどが65歳以上の高齢者であり、人口の高齢化に伴って患者数は増加しています。
症状
肺炎の症状は多彩であり、発症初期は風邪や気管支炎の症状と同じですが、なかなか症状が改善しなかったり、症状が増悪することで気づかれる場合が多いです。
肺炎は高熱が持続したり、膿性痰、咳の度合いが風邪とは違って症状が強いことが多いです。呼吸が苦しい度合いも強いことが多いので、少しでも疑ったらすぐに医療機関を受診しましょう。
また、高齢者は上に記載したような典型的な症状を呈する割合が若年者よりも少なく、食事量が減っている、会話量が減った、頻回に転倒するなどの非典型的な症状を有する場合があるため、周囲の人々の注意が必要になります。
健康な状態であれば、ウイルスや細菌が肺に入り込もうとしても身体の防御機能が働きます。しかし、不調で抵抗力が弱まっている場合や、小さい子どもや高齢者など、もともと免疫力が弱い場合は、肺炎にかかりやすくなってしまいます。
肺炎リスクの高い疾患
以下に記した疾患をお持ちのかたは肺炎にかかるリスクや重症化のリスクが高いので注意が必要です。
予防
肺炎の原因となる病原体は細菌性とウイルス性に分けられます。
ほとんどが細菌性肺炎で、多彩な細菌で肺炎を引き起こしますが、最も頻度が高い病原体は肺炎球菌になります。この肺炎球菌に対してはワクチンがあるため、予防をすることができます。ウイルス性肺炎は頻度は少ないですが、インフルエンザとコロナ(COVID-19)による肺炎が有名です。
日本人の死因の中でも、がん、心臓病、老衰、脳卒中に続いて肺炎は第5位となっており、その内のほとんどが65歳以上でることからも予防することは非常に重要です。
現在、肺炎球菌ワクチンは65歳以上の方であれば、定期予防接種として受けられるようになりました。詳細はお住まいの地域の自治体ホームページなどをご確認ください。
当クリニックでは、肺炎球菌予防接種に加え、各種予防接種が可能となります。